なでしこジャパン:リスペクトしながら自信を持ってチャレンジする
- Professor M
- 3月9日
- 読了時間: 3分
更新日:3月19日

なでしこジャパン(サッカー女子日本代表)は2025年2月20日に米国に勝利してシービリーブスカップに優勝しました。米国は2024年パリ五輪で金メダルを獲得しており、今回の開催国でもありました。そして、このなでしこジャパンの強さの秘訣をDFの北川ひかる選手は「相手をリスペクトするけど、自分たちが自信をさらに持ってプレーしよう」「ビルドアップでも慌てずうしろからつないで日本人らしくボールを保持する」という(ニールセン)監督のメンタル面へのサポートが大きいと話しました。さらにこの新監督との面談は「今後よりいい選手になるため向上しないといけないというモチベーションが上がる会話だった」と話したという。
勝負の世界なので当然「勝ちたい」という結果思考を持つでしょう。そして、相手が格下だと「勝てる、勝てる」という油断からパフォーマンスが落ちる、または「勝たないとまずい」と考えて「ミスしてはいけない」「うまくやらないといけない」などと自らに「だめだめ」(自縛的)プレッシャーをかけてしまい、チャレンジしなくなってしまって、思いっきりの悪いパフォーマンスになる。格上だと戦うか逃げるか反応から「負けるかもしれない、勝てないかもしれない」「どうせ勝てない」などと逃げ腰になって、モチベーションが上がらず、身体の動きもぎこちなくなり、パフォーマンスも上がらない。このように相手(ストレッサー)のレベルとパフォーマンスのレベルには強い関係があります。
どうすれば良いのか?まずは対戦相手の強さや調子は自分ではコントロールできないので「手放す」対象となります。相手のレベルに関わらず、自分が最善のパフォーマンスができるような目標、戦略を立てる必要があります。
「相手をリスペクトする」ことで、相手を研究し、勝つのに必要な戦略またはやるべきことを見出そうというプロセス思考になる可能性があります。これらは自分でコントロールできることであり、頑張れば達成できるというチャレンジングなことである必要があります。そして、その目標達成に集中して行動する。これがプロセス目標になります。これらによってパフォーマンスは向上し、自分達の達成感も高まります。
また、「今後よりいい選手になるため向上しないといけない」という会話にはサンドイッチ法が有効です。「すばらしいパフォーマンスをしている。でもここを改善すればもっとすごい選手になれる」という自信と自己効力感を高め、さらにチャレンジしようというモチベーションを高めるものです。
今回のなでしこジャパンでは米国という格上の相手にも「しっかり勇敢に戦い、引いて守るのではなくプレスにかけてボールをつなぐ、切り替えを速くする」という自分でコントロールでき、頑張れば達成できることを目標にし、それを達成するために集中して努力していたようです。
これらを実践することにより、試合中でも自己効力感が高まり、パフォーマンスは非常に高いレベルに達し、優勝というご褒美を得たと考えますが、いかがでしょうか。