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A01. ゾーン(フロー状態)

更新日:2月4日

 ゾーンフロー状態)とは心と体が一体化して最高のパフォーマンスを発揮している状態のことです。不安や恐怖、不快、怒りなどの感情の変化を感じず、体が自動的に動き、自分が映画の中にいるように感じて、最高のパフォーマンスを行っており、プレーだけに集中していると言われています。

 すなわち、プレーに無我夢中、一心不乱に取り組んでいる状態をいいます。さらにゾーンのときには、自分以外がゆっくり見え、視覚や聴覚が非常に鋭くなるといわれています。そしてそれは、「また体験したい」という内的報酬のある状態とされています。無我夢中で数学の問題を解いているなど、気づかない内に何時間か経過しているというときも、ゾーンに入っている状態と考えられています。

 元プロ野球選手で「打撃の神様」と呼ばれた元巨人軍監督の川上哲治氏は、バッティングのときに「ボールが止まって見えた」という言葉を残しました。川上氏は「(特打ちで)すべての雑念を振り払うように、ただひたすらにボールを引っぱたいた。時間が経つのも忘れるくらい集中していたら、ボールがミートポイントで止まったように見えた」と語ったといわれています。

 一心不乱に打撃練習に取り組み、ゾーンの状態となり、判断が速くなり、ボールが止まって見えたと考えられます。

 プロサッカー選手の南野拓実選手はゾーンについて次のように述べています(マイナビニュース. 2022/11/01)。

 良いプレイができているときは、サッカーを楽しむ感覚が常にあり、次のプレイで自分が何をするかというのが自然と湧き上がってくるような状態です。ゾーンに入っていたら、シュートまでのイメージがよりスムーズになるし、打った瞬間に入ったと分かります。研ぎ澄まされているんだと思うんですが、その瞬間をすごくゆっくりに感じることもあれば、無意識にシュートするモーションになっていて、気付いたらゴールが決まっているという感覚もありますね。クラブチームだったら、ザルツブルク時代のリバプール戦の時にゾーンに入っていました。


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