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B01. 受け止め方を変える

更新日:1月28日

 最適なストレス状態のとき最高のパフォーマンスが発揮できるといわれています。ところで、ストレスの状態というのはストレッサーに対する反応であり、闘争か逃走の準備状態です。従ってストレッサーの強さが変わるとストレスレベルも変わってしまい、戦うか逃げるかの気持ちも変わってしまいます

 例えば、体重差が大きく影響する競技で60キロの人が100キロの人と戦うとなると物凄く強いストレッサーが相手であり、非常に強いストレスの状態となり、メンタルは逃げる状態になってしまいます。体重別や年齢別、1軍とか2軍などというカテゴリー化は、ストレッサーの強さを一定の範囲内にして、適度なストレスに近づけていいパフォーマンスができるようにしているとも考えられます。

 しかし、そんなカテゴリーを飛び越えて戦いたいとか、カテゴリー内であっても自分よりもランクが上の相手に勝ちたいと考えたとき、ストレスのレベルを最適化して最高のパフォーマンスをするにはどうすればよいのでしょうか?「魔法で相手を弱くする」などとストレッサーの強さを変えることはできません。自分にできることは、体力をつける、技術を磨く、です。そして心技体の「心」、メンタルはどうすれば良いのでしょうか?

 答えは、「自分の受け止め方を変える」になります。相手は変えられないけど自分の受け止め方は変えることはできます。自分の受け止め方を変えることによってストレス反応を「逃げる」から「戦う」に変えるのです。

 例えば、ものすごく練習してきたのに1回戦の相手が優勝候補になった。最初の受け止め方は「負ける」「練習が無駄になった」「もうだめだ」かもしれませんが、「なかなか優勝候補と対戦できない。どこまでできるか作戦を考えて、全力で最後まで頑張るぞ」と受け止め方を変えます。ジャイアントキリングが起きるかもしれません。

 サッカーの名将であるジョゼ・モウリーニョはジャイアントキリングを起こす下位チームとの対戦について「(下位チームは勝たないといけないという)プレッシャーがなく、クオリティーとモチベーションがそろったチームとの対戦は難しいものになる」と話したそうです(サッカーキング.2012.11.15)。その下位チームは、上位チームという強いストレッサーとの対戦について、「負ける」という「逃げ」の受け止めから、「クォリティーの高い試合をするぞ」という「戦う」受け止め方に変えている。そうすればジャイアントキリングを起こすことがあるということでしょう。

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