0228. 指導者の暴行
- Professor M
- 2月28日
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更新日:3月2日
最近、京都の硬式野球で有名な高校の監督が野球部員に暴行したことがニュースになりました。元バレーボール日本代表の益子直美さんは10年前からご自身の体験を踏まえて、スポーツ指導者の暴力や暴言、ハラスメント

を根絶したいと「監督が怒ってはいけない大会」を行ってきています。そもそも暴行は刑法に定められる犯罪なのでもってのほかですが、なぜ指導者はそのようなことをするのでしょうか?桑田真澄さんは以前「飲酒しながらコーチしたり、タバコも我慢できない大人が少年野球のコーチなんて出来ない」と基本的な資質についてfacebookに書いていましたが、そういう人も多いのでしょう。一方で、怒りは脅威への「戦う」反応なので、部員がミスをしたり、自分の言うことを聞かないというのは、コーチ・監督の尊厳が汚されたと怒っている可能性もあります。「なんでミスするんだ」「なんで言う通りにしないんだ」と威張り、支配したいのです。またはいい成績が残せず、コーチ・監督業が成り立たなくなるという恐怖から来ているのでしょうか。コーチング技術から言えば、ミスの理由やその修正方法を知らないために部員に寄り添うことができない、また、モチベーションを上げる方法を知らないために部員を前向きに頑張らせることができないということになります。知識と方法の無知ということでしょう。いずれにせよ、多くの場合、怒られると意欲や自律性、自己効力感、パフォーマンスなどアスリートに必要な要素を低下させるので、コーチ・監督が本来求められることとは反対の結果に繋がる可能性があると思います。